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《fibrin》2021 インクジェットプリント、アルミマウント、額装 Photo by ヤスモトリョウ

【OIL by 美術手帖ギャラリー】美容と医療をテーマに、自分自身とは何かを問うアーティスト西澤知美の個展「ambiguous contours」を6月15日(水)より開催

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OIL by 美術手帖ギャラリーでは、6月15日(水)〜7月11日(月)にかけて、美容と医療を主題に、進化した現代の技術、それが施される⾝体とそのフィクション性を作品に表現するアーティスト、西澤知美の個展「ambiguous contours」を開催。6月16日(木)よりオンラインでも作品を販売します。

概要

このたびOIL by 美術手帖ギャラリーでは、西澤知美個展「ambiguous contours」を開催いたします。本展は、2020年開催の「The skin you are now in」(アートフロントギャラリー、東京)以来、西澤にとって約2年ぶりとなる新作個展です。
西澤知美は、東京藝術大学先端表現科を首席卒業、同大学院美術研究科を首席修了し、近年は「美容と医療」をテーマとした作品を発表してきました。
注射器とリップグロスの先端を組み合わせた立体作品、医療用ステントによって支えられた心臓の形に見立てたガラスのネックレス、ビューラーと医療用鉗子をモチーフとした大型彫刻。西澤は、シンボリックなモチーフを取り合わせ、巧妙な技術を用い、広告やジュエリーのように洗練されたデザインの作品を生み出します。また、写真、立体など個々の作品が独立した存在感を持ちながらも、展示空間全体が共鳴しあうように成立しているのも、西澤の展示の特徴です。全体と細部が計算され尽くした空間で、鑑賞者は一瞬にして西澤のつくり出したフィクションの世界に没入することでしょう。
メイク道具と医療器具というモチーフから、行き過ぎた現代の美容行為への警鐘ともとらえられがちな西澤の作品群ですが、美容行為へのネガティブな批判ではなく、西澤の作品の核にあるのは人体の「表面性」への問いかけにほかなりません。美しさを追求するなかでファンデーションやまつげエクステなど生身の身体を模したメイクを施し、皮膚内部にヒアルロン酸や脂肪などを注入・除去し肌表層を再構築することも「自分自身」なのかという、自分という存在の定義について問いを投げかけます。
本展では、美容内服薬をモチーフに鏡を用いた作品や、マイクロカニューレ(血管や神経などの皮下組織を傷つけないようにした先の丸い針)の彫刻作品などの新作を発表します。鏡の向こう側をのぞきながら、自分自身のあいまいな輪郭(ambiguous contours)と境界について、考えるきっかけになれば幸いです。

《Vascular Stent Necklace》2020 ガラス、医療⽤ステント、 真鍮、台座

 

《Eyelash Curler》2015 鉄、ニッケルメッキ、シリコン、台座

 

  • 作品販売について

本展出品作品は、会場・アートのオンラインマーケットプレイス「OIL by 美術⼿帖」にて販売します。

オンライン販売開始|6月16日(木)16:00〜
販売URL|https://oil.bijutsutecho.com/gallery/733
※オンライン公開は、会場販売開始後となるため、公開時点で売り切れの場合がございます。予めご了承ください。
 

プロフィール

⻄澤知美/Tomomi Nishizawa
東京都生まれ。東京藝術⼤学⼤学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。⽴体・平⾯を主とする現代美術作家。
近年の作品において美容/ 医療を主題としながら、それら現代の技術が対象とする⾝体や肌の表れ―そしてそのフィクション性を通底的なコンセプトとして扱ってきた。美容が医療と⼀層不可分になっている現代において、⻄澤はその作品によってそのような⾝体における美を形象的、観念的なレベルにおいて介⼊することで追及し、また⾝体の境界を問いただす。シンボルの操作とコンポジションの審美性によって構築される作品は、単に批評的な⽴場に留まることなく美容⾏為の真理を照らし、その概念を拡張するような地平を切り拓いている。

https://tomominishizawa.com/
Instagram:@the.tomominishizawa
 

展示詳細

西澤知美「ambiguous contours」

会場|OIL by 美術手帖ギャラリー
会期|2022年6月15日(水)〜7月11日(月) ※会期中無休
開場時間|11:00〜20:00
入場|無料
主催|OIL by 美術手帖
お問い合わせ| oil_gallery@ccc.co.jp
※OIL by 美術手帖の営業時間は館の営業時間に準じます。状況に応じて変更の可能性がございます。最新の情報は渋谷PARCO公式ウェブサイトをご確認ください。 https://shibuya.parco.jp/
 

《Lip Gloss》2020 ステンレス、アクリル、樹脂、台座

《percutaneous absorption》2021 インクジェットプリント、アルミマウント、額装 Photo by ヤスモトリョウ

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